『ディスコ エリジウム』の元開発者らが設立したゲームスタジオSummer Eternalは、10月14日、新作RPG『Red Rooster』を発表した。
対応プラットフォームはPCで先行発売され、その後PlayStation 5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2への対応も予定されている。発売時期および価格は未定となっている。
本作は、緻密に作り込まれた世界観と物語を特徴とするRPGに、物理演算を活用したイマーシブシムの要素を融合させた作品だ。プレイヤーは終身刑に服する受刑者となり、消防署に潜入して連続放火犯の正体を追うことになる。
終身刑からの解放を懸け、消防署に潜入
主人公は、レドリック・“ルースター”・ルース。かつてホワイトカラーとして働いていたものの、自動瞑想装置をめぐる事件で重大な過失の罪に問われ、終身刑に服している。
仮釈放の審問を1週間後に控えたある日、政府機関の高官から取引を持ちかけられる。それは、兄が率いる消防署に潜入し、署内にいるとみられる連続放火犯を特定するというもの。任務を成功させれば、全面的な恩赦が与えられるという。
プレイヤーは消防士として火災現場に出動しながら、放火事件の真相を探っていく。薬物依存を抱える数学者のアストリッド・アルバース博士や、ヌンチャクを操るバス運転手のリコなど、個性的な人物たちも登場する。
舞台となるのは、3つの地区からなる架空都市「アルタ=タンター」。1980年代の旧ユーゴスラビアや東側諸国をベースに、さまざまな文化的要素を組み合わせた独特の世界が描かれる。
記録的な長い夏の終わり、都市では大陸夏季競技大会が開催される一方、深刻な熱波や停電、相次ぐ火災が発生している。

「クリックするより、つかむ」物理演算を重視したゲームシステム
『Red Rooster』の大きな特徴が、物理演算を中心に据えたゲームデザインだ。
ゲーム内のオブジェクトには質量や慣性が設定されており、ドアの開閉や照明の操作、アイテムの収納、道具の使用といった行動も、単純なクリックではなく、物理的なジェスチャーによって行われる。
開発チームは、この設計思想を「Grab is better than a click(クリックするより、つかむほうがいい)」と表現。都市や建物の内部を、物体を自由に動かしたり、燃やしたりできる物理演算ベースのサンドボックスとして構築するという。
また、主人公の精神世界を掘り下げるRPG要素も用意されている。ルースの心の中には「The Coop(鶏小屋)」と呼ばれる奇妙な空間が存在し、暗い別人格のような存在との対話を通じて、その内面に踏み込んでいく。
『ディスコ エリジウム』元開発者が手がける新たなRPG
本作の開発には、『ディスコ エリジウム』でストーリーライターを務めたArgo Tuulik氏らが参加している。
ゲームデザインの参考作品として、『Planescape: Torment』『Vampire: The Masquerade – Bloodlines』『Arcanum』などのRPGを挙げているほか、物理演算については『Exanima』や『Divinity』シリーズ、『Dark Messiah of Might and Magic』などから影響を受けているという。
また、今回の発表にあわせて、約500ページに及ぶ書籍『Summer Eternal Anthology』も公開された。そのうち約250ページが『Red Rooster』に割かれており、世界観やキャラクター設定、15人以上のアーティストによるコンセプトアート、開発初期のスクリーンショットなどが収録されている。
重厚な物語と物理演算による自由度の高いゲームプレイを組み合わせた『Red Rooster』。『ディスコ エリジウム』の元開発者たちが生み出す新たなRPGとして、今後の続報に注目したい。
作品情報
タイトル: Red Rooster
ジャンル: 物理演算ベースのRPG
対応プラットフォーム: PC(先行)/PS5・Xbox Series X|S・Nintendo Switch 2(後日対応予定)
発売時期: 未定
価格: 未発表
開発・販売: Summer Eternal
関連リンク
公式ページ
https://summereternal.com/redrooster
Summer Eternal Anthology
https://summereternal.com/anthology
