日本のものづくりと物語を掛け合わせるブランド「CRAFTALE(クラフテイル)」(株式会社HIKE)は、販売中のアニメ『僕のヒーローアカデミア』浮世絵木版画について、制作を担った京都の木版画工房「竹笹堂」の職人インタビューを公式サイトで公開している。
アニメの絵を写すのではなく、浮世絵として一から描く
本作を手がけたのは、1891年(明治24年)創業で今年135年を迎える竹中木版 竹笹堂。5代目摺師の竹中健司氏が全体監修と摺りを、野嶋一生氏が絵師・彫師を務め、約2年をかけて制作された。アニメの絵をそのまま版画に写すのではなく、江戸から続く浮世絵の技法と考え方に則って一から描き起こされているのが最大の特徴だ。
竹中氏は「アニメも漫画も浮世絵からずっと続いてるものなんです。今回は、描く対象が歌舞伎役者とかじゃなくて、世界中みんなが憧れるヒロアカだった」と語る。江戸の人々が熱狂した武者絵が現代の少年漫画にあたる存在だったと考えれば、ヒロアカを木版画にすることはまさに”令和の浮世絵”というわけだ。
総合格闘技のデク、スノボの爆豪、空手の轟

3枚の作品は最終決戦をイメージし、緑谷出久・爆豪勝己・轟焦凍の絵を並べたときに繋がるよう作られている。ポージングは武道やスノーボードの経験がある竹中氏自らがモデルとなって決めたという。多くの”個性”を継承するデクは総合格闘技のようなアルティメット系、爆破で宙を舞う爆豪はスノーボードのエア、そば好きで和の趣がある轟は伝統的な空手の型がベースになっている。
背景の幾何学デザインには、推しのキャラクターをどの位置に飾っても様になるようにという購入後の楽しみまで織り込まれている。筆の強弱を再現した太細のある輪郭線や、光に透かすと際立つ繊細なぼかしのグラデーションなど、木版画ならではの見どころも多い。
作品は緑谷出久・爆豪勝己・轟焦凍の全3種で、価格は各55,000円(税込・額装・証明書付き)。7月31日から公式サイトと一部店舗で販売中で、予定数に達し次第終了となる。インタビュー全文と記録動画は公式サイトで読むことができ、「『見当違い』の語源は木版画の道具にある」といった小話も掲載されている。
商品名:アニメ『僕のヒーローアカデミア』浮世絵木版画
ラインナップ:緑谷出久、爆豪勝己、轟焦凍(全3種)
価格:各55,000円(税込・額装付き・証明書付き)
販売開始:2026年7月31日(予定数に達し次第終了)
制作:竹笹堂(京都)
企画・発売:CRAFTALE(株式会社HIKE)
▶ 職人インタビュー全文:CRAFTALE公式サイト
▶ 販売ページ:浮世絵木版画コレクション
歌舞伎役者のブロマイドだった浮世絵が、130年続く工房の手で世界的ヒーローを描く。「伝統の保存」ではなく「伝統の現役続行」を見せてくれるプロジェクトだ。ボストン美術館に作品が収蔵される摺師の手刷りが5万5千円。伝統工芸のアートピースとして考えると、決して高い買い物ではないはずだ。
(文:Indiebase編集部)
