murffin discs設立20周年を記念した映画『はじまりのさよなら』(隈本遼平監督)が、第31回釜山国際映画祭の「Busan Vision Awards」で、「Face of the Future Award(フェイス・オブ・ザ・フューチャー賞)」を受賞した。公開は、2026年11月20日(金)から、kino cinéma新宿ほか、全国で順次。音楽レーベルのmurffin discsが、初めて製作したオリジナル長編映画でもある。
この賞は、映画祭の「VISION – ASIA」部門に選ばれたアジア映画の中から、アジア映画の未来を代表する1作品に贈られる。タイトルスポンサーは、タイのクリエイティブ・社会的企業「Alternative Universe Co., Ltd.」。
本作は、「VISION – ASIA」部門に正式選出され、10月6日(火)のレッドカーペットには、主演の大倉琉人さん、共演の板谷由夏さん、隈本監督が参加した。10月9日(金)には、釜山でワールドプレミア上映があり、大倉さんと隈本監督が、上映後のQ&Aに登壇。満席の会場からは、作品の細かな描写や登場人物の心情について、多くの質問が寄せられた。10月14日(水)の授賞式には、隈本監督が出席し、壇上で喜びと感謝を語っている。
物語の主人公は、長沢樹太(大倉琉人)。目の見えない母・花江(板谷由夏)が営む音楽教室で、音楽とともに育った少年だ。美しい歌声を持っていたが、変声期を迎え、声も、当たり前だった日常も、少しずつ変わり始める。唯一心を許せるのは、幼い頃から一緒に過ごしてきた親友・大也(原田琥之佑)。近所で喫茶店を営むケン(笠原秀幸)の店で語り合う時間が、樹太の大切な居場所だった。しかし、胸の奥で抱いていた大也への淡い恋心は、大也が恋や将来へ歩み始めたことで行き場をなくし、樹太は孤独と喪失感を募らせていく。
大也との関係の変化と、母との暮らしの閉塞感から、樹太は、母の話の中で憧れを抱いてきた、会ったことのない父・雷太(深水元基)を訪ねて東京へ向かう。父から届いた荷物の送り状に記された住所は、風俗店が入る雑居ビルだった。戸惑う樹太の前に現れたのは、派手な装いの女性・舞奈(久保田紗友)。彼女に導かれて街を巡り、父と再会するが、そこで待っていたのは、母から聞かされてきた父の姿とは、まったく違う現実だった。変わりゆく声、揺れ動く恋心、初めて知る家族の真実。いくつもの「はじまり」と「さよなら」を経験した樹太が、その先にどんな未来を見つけるのかが描かれる。
特報映像も公開されている。夕暮れの尾道の海を望む岸壁で、樹太と大也が静かに過ごす場面から始まり、SUPER BEAVERの柳沢亮太さんが手がけた映画音楽が、今回初めて解禁された。やさしく温かな旋律に乗せて、音楽とともに生きる樹太の日常と、彼を取り巻く人々との時間が映し出される。やがて、ピアノの音色とともに、キャッチコピー「音楽なんて、愛している。」が浮かび上がり、尾道の海を見つめる樹太の後ろ姿とともに、タイトルと公開日が示される。
■作品情報
タイトル:はじまりのさよなら
公開日:2026年11月20日(金)kino cinéma新宿ほか全国ロードショー
出演:大倉琉人、久保田紗友、原田琥之佑、笠原秀幸、深水元基、板谷由夏 ほか
監督:隈本遼平
脚本:灯敦生
音楽:柳沢亮太(SUPER BEAVER)、河野圭
主題歌:sumika
配給:TOブックス
制作プロダクション:AOI Pro.
製作:映画「はじまりのさよなら」製作委員会
■受賞情報
映画祭:第31回釜山国際映画祭「Busan Vision Awards」
受賞:Face of the Future Award(フェイス・オブ・ザ・フューチャー賞)
授賞式:2026年10月14日(水)19:00〜、SIGNIEL BUSAN 4階 グランドボールルーム
出席:隈本遼平監督
