CULTURE

柚木麻子おすすめ小説15選|『BUTTER』『ナイルパーチの女子会』から代表作まで厳選

Indiebase編集部です。

連続殺人事件の容疑者に魅了されていく女性記者、友達を求めるあまり関係を壊してしまう女性たち、作家としての成功を目指して文壇に挑む新人小説家。柚木麻子の作品には、社会の中で生きる女性たちの欲望や葛藤、友情、そして自分らしい人生を取り戻そうとする姿が鮮やかに描かれています。

1981年生まれの柚木麻子は、2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞。2010年に同作を収録した『終点のあの子』でデビューしました。2015年には『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞しています。

2017年刊行の『BUTTER』は海外でも大きな注目を集め、英語版はイギリスの文学賞を受賞。食や友情を描く作品から、女性の教育と自立をテーマにした歴史小説、現代社会の偏見を問い直す短編集まで、幅広い作品を発表しています。

今回は、世界的ベストセラーから文学賞受賞作、映画化された人気作、青春小説まで、「柚木麻子おすすめ小説15選」を厳選して紹介します。

※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。
※作品によって出版社・収録内容・価格・電子書籍の販売状況が異なります。購入の際は各商品ページをご確認ください。


1. BUTTER

作者:柚木麻子
男性三人を殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子。彼女は決して美人とはいえない容姿でありながら、裕福な男性たちを魅了し、金銭を引き出していたと報じられていました。
週刊誌記者の町田里佳は、梶井への取材を試みます。しかし、梶井は事件について語ろうとせず、代わりにバターを使った料理の魅力を里佳に伝え始めます。
食べることへの欲望や、女性に求められる容姿、社会における女性同士の関係を描いた長編小説です。実際の事件に着想を得た作品で、英語版はイギリスでも高い評価を受け、世界的なベストセラーとなりました。
柚木麻子を初めて読むなら、まずおすすめしたい代表作です。
▶ Amazon(Kindle)で読む


2. ナイルパーチの女子会

作者:柚木麻子
大手商社で働く30歳の志村栄利子は、仕事も収入も順調でありながら、親しい女友達がいないことに悩んでいました。
そんな彼女が夢中になったのは、同い年の主婦・丸尾翔子が書く人気ブログ。偶然の出会いから二人は急速に親しくなりますが、やがて友情への期待や執着が、関係を思わぬ方向へと変えていきます。
女性同士の友情に潜む嫉妬や依存、他者から理解されたいという欲望を描いた心理小説です。2015年に第28回山本周五郎賞を受賞し、2021年にはテレビドラマ化されました。
人間関係の複雑さを描く小説が好きな人におすすめです。
▶ Amazon(Kindle)で読む


3. ランチのアッコちゃん

作者:柚木麻子
派遣社員として働く三智子は、恋人に振られ、仕事にも自信を持てずにいました。そんな彼女に、職場の上司である通称「アッコちゃん」こと黒川敦子が、不思議な提案を持ちかけます。
それは、一週間だけお互いのランチを交換するというものでした。
アッコちゃんの指示に従って、これまで訪れたことのない店や場所へ足を運ぶうちに、三智子の世界は少しずつ広がっていきます。
食事をきっかけに、新しい出会いや働き方、生き方の可能性を見つけていく連作小説です。仕事や日常に行き詰まりを感じている人にもおすすめしたい一冊です。
▶ Amazon(Kindle)で読む


4. 本屋さんのダイアナ

作者:柚木麻子
金髪に染めた髪と、変わった名前にコンプレックスを抱く少女・大穴。彼女は小学3年生のとき、自分とはまったく異なる家庭環境で育った彩子と出会います。
二人に共通していたのは、本を読むことが大好きだということでした。
やがて中学進学をきっかけに別々の道を歩み始めた二人は、友情や家族、自分自身の将来について悩みながら成長していきます。
読書を通じて結びついた少女たちの十数年を描いた長編小説です。本が好きな人はもちろん、友情や人生の選択を描く物語を読みたい人にもおすすめです。
▶ Amazon(Kindle)で読む


5. 私にふさわしいホテル

作者:柚木麻子
文学新人賞を受賞し、小説家として華々しいデビューを飾るはずだった加代子。しかし、同時受賞者が元人気アイドルだったため、世間の注目をすべて奪われてしまいます。
その後も仕事の依頼が来ない加代子は、文豪たちが愛した山の上ホテルに自腹で滞在。そこで大御所作家・東十条宗典が執筆中だと知り、思いがけない行動に出ます。
成功への執念と負けん気を武器に、文壇でのし上がろうとする新人作家の奮闘を描いたコメディ小説です。
2024年には、のん主演で映画化されました。出版業界の内幕や、創作者たちの競争をユーモラスに楽しめる一冊です。
▶ Amazon(Kindle)で読む


6. らんたん

作者:柚木麻子
明治から昭和にかけて、女性の教育と自立のために尽力した教育者・河井道の人生を描いた歴史小説です。
三重県の伊勢に生まれた道は、北海道で新渡戸稲造に学び、アメリカへの留学を経験。帰国後は津田梅子が創設した女子英学塾で教えながら、女性が一人の人間として自立するための教育を目指します。
やがて教え子の渡辺ゆりとともに、理想の女学校をつくるために奔走していきます。
実在の女性教育者たちの活動を通じて、女性の学ぶ権利や社会的な自立、世代を超えて受け継がれる友情を描いた長編小説です。歴史や女性教育に興味がある人にもおすすめです。
▶ Amazon(Kindle)で読む


7. あいにくあんたのためじゃない

作者:柚木麻子/短編集
過去のブログ記事が炎上したラーメン評論家、夢を語りながら行動できずにいるフリーター、コロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、仕事を失いかけた元アイドル。
現代社会の中で行き詰まりを感じる人々が、周囲から押しつけられた価値観や偏見に立ち向かう姿を描いた六編の短編集です。
表題作に相当する「めんや 評論家おことわり」をはじめ、食や仕事、人間関係をめぐる物語が収録されています。
2024年の第171回直木賞候補作。社会の理不尽さを描きながらも、ユーモアと爽快感を楽しめる作品集です。
▶ Amazon(Kindle)で読む


8. 伊藤くん A to E

作者:柚木麻子
容姿は端正でありながら、自意識が強く、女性たちを振り回す青年・伊藤誠二郎。
彼に関わった五人の女性たちは、それぞれ異なる形で恋愛に悩み、伊藤への怒りや未練、執着を抱えていました。
五人の女性たちの視点から、伊藤という一人の男性の人物像が少しずつ浮かび上がっていく恋愛小説です。
恋愛における自意識や依存、他人を思いどおりにしたいという欲望を、ユーモアと鋭い心理描写で描いています。2017年にテレビドラマ化、2018年には映画化されました。
▶ Amazon(Kindle)で読む


9. 終点のあの子

作者:柚木麻子/短編集
名門女子高校を舞台に、少女たちの友情や嫉妬、憧れを描いた連作短編集です。
海外で暮らした経験を持ち、高校から入学した朱里の登場によって、クラスの人間関係は少しずつ変化していきます。少女たちは相手への憧れや劣等感を抱えながら、自分の居場所を見つけようとします。
表題作をはじめ、学校という小さな社会に生まれる序列や、友達同士だからこそ感じる複雑な感情が描かれています。
柚木麻子のデビュー作であり、後の作品にもつながる女性同士の関係性への鋭い視線を味わえる一冊です。
▶ Amazon(Kindle)で読む


10. オール・ノット

作者:柚木麻子
奨学金を借りながら大学に通い、アルバイトに追われる宮元真央。経済的に厳しい生活を送る彼女は、スーパーマーケットの試食販売員・山戸四葉と出会います。
かつて裕福な家に生まれた四葉は、真央にさまざまなことを教え、やがて自分の全財産だという宝石箱を託します。
しかし、四葉にもまた、人には簡単に語れない過去がありました。
貧困や格差、世代による価値観の違いを背景に、血のつながらない女性同士の絆を描いた長編小説です。2026年には文庫版が刊行されました。
▶ Amazon(Kindle)で読む


11. マジカルグランマ

作者:柚木麻子
かつて女優として活動していた正子は、長年の夢を諦めきれないまま75歳を迎えます。そんな彼女に、理想的なおばあちゃん役を演じる機会が訪れます。
しかし、社会が求める優しく控えめな高齢女性の姿と、正子自身が望む生き方は大きく異なっていました。
年齢を重ねた女性に押しつけられる役割や、他人の期待に応えることの息苦しさを描いた長編小説です。
年齢や家族の立場に縛られず、自分の人生を生きようとする主人公の姿が印象的です。ユーモアを交えながら、老いや女性の自立を問い直しています。
▶ Amazon(Kindle)で読む


12. ついでにジェントルメン

作者:柚木麻子/短編集
社会の常識や周囲の期待とうまく噛み合わず、生きづらさを抱えている人々を描いた短編集です。
仕事や家庭、人間関係の中で感じる違和感や、性別によって押しつけられる役割。登場人物たちは、それぞれの事情を抱えながら、自分にとって自然な生き方を探していきます。
身近な問題を題材にしながら、社会の偏見や思い込みをユーモラスに描いた作品集です。
読後に前向きな気持ちになれる、柚木麻子らしい軽快な短編を楽しみたい人におすすめです。
▶ Amazon(Kindle)で読む


13. 王妃の帰還

作者:柚木麻子
私立女子校・聖鏡女学園中等部に通う範子は、仲の良い友人たちと穏やかな学校生活を送っていました。
しかし、クラスの頂点に君臨する滝沢さんが、ある事件によって人気グループから追放されてしまいます。
範子たちは滝沢さんを自分たちのグループに迎え入れますが、わがままな彼女の振る舞いによって、平穏だった日常は大きく変化していきます。
女子中学生たちのグループ内の権力関係や、友情、プライドを描いた青春小説です。学校内の複雑な人間関係を、ユーモアとともに楽しめます。
▶ Amazon(Kindle)で読む


14. あまからカルテット

作者:柚木麻子
中学時代からの付き合いが続く四人の女性たち。それぞれ仕事や恋愛、生活環境は異なりますが、美味しいものを食べることが大好きという共通点で結ばれています。
彼女たちは、友人が抱える恋愛の悩みや日常の問題を、食べ物にまつわる謎解きとともに解決しようとします。
料理や食材の描写を楽しみながら、女性同士の友情や助け合いを描いた連作小説です。
『ナイルパーチの女子会』が友情に潜む危うさを描いた作品だとすれば、こちらは友人同士で支え合う楽しさが中心となっています。
▶ Amazon(Kindle)で読む


15. けむたい後輩

作者:柚木麻子
名門女子大学に入学した真実子は、かつて14歳で作家デビューした経験を持つ先輩・栞子に出会い、強く憧れるようになります。
しかし、文学少女としての自分にこだわる栞子と、彼女を尊敬する真実子の関係は、決して対等なものではありませんでした。
さらに、真実子の幼なじみである美里も加わり、三人の間には嫉妬や優越感、複雑な感情が生まれていきます。
女子大学を舞台に、憧れが依存や支配へと変わっていく過程を描いた長編小説です。女性同士の友情や競争を、鋭い心理描写で描いています。
▶ Amazon(Kindle)で読む


柚木麻子の小説はどれから読むのがおすすめ?

柚木麻子を初めて読むなら、まず『BUTTER』『ランチのアッコちゃん』『本屋さんのダイアナ』がおすすめです。食べ物や人間関係を題材にしながら、女性たちの生き方を多彩な視点から描いています。

心理描写の鋭い作品が好きなら『ナイルパーチの女子会』『けむたい後輩』、恋愛や自意識をテーマにした小説なら『伊藤くん A to E』も候補になります。

明るくユーモラスな物語を読みたい人には『私にふさわしいホテル』『王妃の帰還』『あまからカルテット』、社会問題を扱った作品なら『オール・ノット』『あいにくあんたのためじゃない』もおすすめです。

また、女性たちの歴史や教育に興味があるなら『らんたん』も外せません。実在の女性教育者たちの人生を通じて、現在へとつながる女性の自立の歴史を知ることができます。

友情、恋愛、食、仕事、格差、そして社会の常識への違和感。柚木麻子の作品には、人間関係の難しさを鋭く描きながらも、そこから新しい生き方を見つけようとする人々の姿があります。興味のあるテーマから一冊を選んでみてください。

RANKING
DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
RECOMMEND

関連記事

PAGE TOP