『Longlegs』『V/H/S/Beyond』、そして『IT: Welcome to Derry』。近年のホラー映画・ドラマの現場でクリーチャーや恐怖演出を手がけてきた職人たちが、「いつか自分たちのゲームを」という夢のために集まった。その答えが、一人称サバイバルホラー『ILL』だ。
開発・販売はTeam Clout。かねてよりトレーラーの尋常ではないクオリティで注目を集めてきた本作の発売時期は、Steamストアページで2027年と告知されている。対応言語には日本語も並ぶ。
「研究要塞」で正気を試される
舞台は、謎の存在に呑み込まれた巨大な研究要塞。主人公は最も大切なものを救うため、この暗がりへと足を踏み入れる。行く手を阻むのは、「evil」の源とそこから生み出される異形たち、公式が「Aberrations(アバレーション)」と呼ぶ怪物どもだ。
英語版ストアの紹介文は、本作を「ジャンルの限界をゴアなリアリズムで押し広げる」と表現する。グロテスクな怪物は部位ごとに損壊し、容赦なく引き裂ける。飛び散る肉、露出する骨。生々しさの描写については、正直このまま引用するのがはばかられるレベルの言葉が並んでいる。バイノーラルオーディオが悲鳴の一つひとつまで立体的に届けてくるというのだから、ヘッドホン推奨、そして覚悟も推奨だ。

敵は「不気味なほど人間くさい」
注目したいのは、敵AIと物理演算へのこだわりだ。
公式によれば、敵の行動は予測不能で、周囲の環境に反射的に反応し、「不気味なほど人間じみた反射神経」を見せるという。プレイヤーの行動が怪物の振る舞いに影響し、予想外の反応を引き起こすこともある。環境は単なる背景ではなくゲームプレイの一部で、パズルの解法にも物理演算が絡んでくる。
武器まわりも徹底している。一丁ごとの重みが精緻なアニメーションで表現され、撃つ腕前だけでは足りない。武器の欠陥を点検し、改造し、強化する。インベントリ管理とアイテムクラフトが戦いの結果を左右する。リアル系サバイバルホラーの文法を、隅々まで真面目にやろうとしていることが伝わってくる仕様だ。

ちなみにストアページの権利表記には、『Atomic Heart』で知られるMundfishの名前も確認できる。映画界の恐怖職人と、癖の強いFPSを作り上げたスタジオ。この座組も、本作の不穏な期待値を押し上げている。

基本情報
・タイトル:ILL
・発売時期:2027年予定(Steam
・開発・販売:Team Clout
・ジャンル:一人称アクション・サバイバルホラー
・プレイ形式:シングルプレイヤー
・日本語:インターフェース・字幕対応
・その他:暴力・ゴア表現を含む成人向けコンテンツの注記あり
・Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/1757350/ILL/
動作環境は現時点でTBA(未定)。「歴戦のホラーファンでさえ試される」と公式が謳う本作が、映画で培った恐怖の技術をどこまでゲームに落とし込んでくるのか。2027年、ヘッドホンの用意をして待ちたい。
