Indiebase編集部です。
映画史の表舞台とは異なる異彩を放ち、公開当時の評価を超えて熱狂的なファン(カルト)を生み出し続けてきた「カルト映画」。独創的な世界観、タブーに挑む表現、一度観たら忘れられない強烈な美学は、時代を超えて観る者の価値観を揺さぶり続けています。
今回は、ミッドナイト・ムービーの金字塔から現代のバイオレンス作まで「カルト映画おすすめ20選」を厳選して解説します。
※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。
1. ロッキー・ホラー・ショー

監督: ジム・シャーマン / 公開年: 1975年
婚約したばかりのカップルが嵐の夜に迷い込んだ異様な館。そこに住むバイセクシャルの科学者フランクン・フルターが生み出した人造人間と奇妙な住人たちが繰り広げる狂乱の夜を描く。観客が劇場でコスプレし歌い踊る熱狂を生み、ミッドナイト・ムービーの金字塔となった伝説的作品です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
2. イレイザーヘッド

監督: デヴィッド・リンチ / 公開年: 1977年
異様なインダストリアル都市で暮らす青年ヘンリーと、彼の元に生まれた不気味な異形の赤ん坊との生活を描く。重苦しい効果音とモノクロの悪夢的な映像美で展開する、デヴィッド・リンチ監督の長編デビュー作にしてカルト映画の不滅の金字塔です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
3. ピンク・フラミンゴ

監督: ジョン・ウォーターズ / 公開年: 1972年
「世界一下品な人間」の称号を賭けて、ドラァグクイーンのディバイン率いる変人一家とライバル夫婦が過激で不条理なバトルを繰り広げる。倫理観やタブーを粉々に打ち砕く悪趣味と圧倒的エネルギーが世界中に衝撃を与えたカルト作です。
4. エル・トポ

監督: アレハンドロ・ホドロフスキー / 公開年: 1970年
黒づくめのガンマン「エル・トポ」が、息子のために砂漠の4人のマスターたちと決闘の旅に出る。宗教的象徴と神秘主義、狂気的なバイオレンスが交錯する映像美は、ジョン・レノンをはじめとするアーティストたちを熱狂させ、ミッドナイト・ムービーの潮流を作りました。
5. フリークス

監督: トッド・ブラウニング / 公開年: 1932年
サーカス団の「畸形者(フリークス)」たちと、彼らの財産を狙う美貌の空中ブランコ乗り美女との愛憎劇。実際に本物の異形の見世物芸人たちを起用し、人間の外見ではなく内面の醜悪さを描いた不吉で物議を醸し続けるクラシック名作です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
6. アギーレ/神の怒り

監督: ヴェルナー・ヘルツォーク / 公開年: 1972年
16世紀、伝説の黄金郷エル・ドラドを目指してアマゾンの奥地へと踏み込んだスペイン探検隊。狂気に憑りつかれた隊長アギーレが途中で反乱を起こし、幻覚と絶望のなか壊滅へと向かっていく。主演クラウス・キンスキーの怪演が光る壮絶な追体験映画です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
7. 時計じかけのオレンジ

監督: スタンリー・キューブリック / 公開年: 1971年
近未来のロンドン。暴力とクラシック音楽を愛する不道徳な青年アレックスが、残酷な暴行事件を起こして逮捕され、洗脳による人間性の剥奪実験「ルドヴィコ療法」を受けさせられる。人間の自由意志と道徳を鋭く問う傑作です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
8. ウィッカーマン

監督: ロビン・ハーディ / 公開年: 1973年
少女失踪事件の捜査のため、スコットランドの孤島サマーアイルを訪れた敬虔なキリスト教徒のハウイー警部。独自の異教信仰に生きる島民たちと奇妙な祭りに翻弄されていく、フォークホラーの金字塔です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
9. ファントム・オブ・パラダイス

監督: ブライアン・デ・パルマ / 公開年: 1974年
悪徳音楽プロデューサーに曲を奪われ、事故によって顔と声を失った天才作曲家ウィンスローが、仮面を被った「ファントム」となってロック劇場「パラダイス」で復讐を繰り広げる。『オペラ座の怪人』や『ファウスト』などを大胆に取り込んだロック・オペラの傑作です。
10. サスペリア

監督: ダリオ・アルジェント / 公開年: 1977年
ドイツの名門バレエ学校に入学したアメリカ人少女スージー。だが、学院内で不可解な殺人事件や怪異が相次ぎ、不気味な魔女の存在へと迫っていく。鮮烈な赤を基調とした色彩美とゴブリンによる爆音のロック音楽が感覚を麻痺させるプログレッシブ・ホラーです。
11. 世界残酷物語

監督: グァルティエロ・ヤコペッティ、パオロ・カヴァラ、フランコ・プロスペリ / 公開年: 1962年
世界各地の奇習、残酷な儀式、奇妙な風俗をセンセーショナルに撮影し、ドキュメンタリーとショッキングな演出で構成された「モンド映画」の元祖。リズ・オルトラーニによる甘美な主題歌「モア」とのギャップが世界的ブームを巻き起こしました。
▶ My Theater Plusの無料体験で観る
12. まぼろしの市街戦

監督: フィリップ・ド・ブロカ / 公開年: 1966年
第1次世界大戦末期。撤退するドイツ軍が仕掛けた時限爆弾を解除するため、フランスの小さな街へ入った一等兵プランパン。住人が逃げ出した街で精神病院から解放された患者たちが自由気ままに「街の住民」を演じるファンタジックで哀しい反戦コメディです。
▶ Amazon Prime Videoで観る
13. 殺しが静かにやって来る

監督: セルジオ・コルブッチ / 公開年: 1968年
雪に覆われた白銀のユタ州を舞台に、幼少期に喉を切られて声を失った凄腕のガンマン「サイレンス」が、ロコ率いる非情な賞金稼ぎたちに立ち向かう。マカロニ・ウェスタン屈指の凄惨さと、絶望的なラストシーンが観る者の心に重く突き刺さる異色作です。
▶ KING RECORDS Film Divisionの無料体験で観る
14. マンディンゴ

監督: リチャード・フライシャー / 公開年: 1975年
19世紀半ばの南北戦争前夜のアメリカ南部。黒人奴隷を繁殖・売買する農園主親子と、差別される黒人たちとの愛憎、乱倫、過酷な拷問と暴力の連鎖を描く。メロドラマの枠を超えた容赦ない歴史の闇とエゴがあらわになる衝撃作です。
15. ゼイリブ

監督: ジョン・カーペンター / 公開年: 1988年
気ままな風来坊のネイダが拾った特殊なサングラスを覗くと、街の看板には「服従せよ」「消費せよ」の文字が隠され、富裕層の正体は異星人だった。メディアによる洗脳と資本主義社会への痛烈な風刺が効いたB級SFの最高峰です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
16. ブルーベルベット

監督: デヴィッド・リンチ / 公開年: 1986年
平穏な郊外の町で青年ジェフリーが野原で「切断された人間の耳」を発見したことから、町の下層に蠢くサディスティックな暗黒街と官能の闇へと引きずり込まれていく。デヴィッド・リンチ監督独自の美しい悪夢の世界観が確立された名作です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
17. ビッグ・リボウスキ

監督: ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン / 公開年: 1998年
同姓同名の富豪と間違われ、お気に入りの絨毯に小便をかけられた無職のボウリング好き男「デュード」。弁償を求めて富豪を訪ねたことから、狂言誘拐事件と巨大な犯罪に巻き込まれていく不条理で愛おしい脱力系コメディの金字塔です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
18. ドニー・ダーコ

監督: リチャード・ケリー / 公開年: 2001年
精神的に不安定な高校生ドニーの前に、銀色の不気味なウサギ男「フランク」が現れ「あと28日と6時間12分で世界は終わる」と告げる。時間旅行や平行世界の謎、青春の孤独が交錯する2000年代カルト映画の金字塔です。
19. デビルズ・リジェクト ~マーダー・ライド・ショー2~

監督: ロブ・ゾンビ / 公開年: 2005年
警官隊の強襲を受けた殺人鬼一家ファイアフライ家の面々が逃亡し、道中でさらなる惨劇を繰り広げながら追手と死闘を展開する。極悪非道な殺人鬼たちをアメリカン・ニューシネマ風の哀愁と70年代ロックに乗せて描いたバイオレンス作です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
20. マンディ 地獄のロード・ウォリアー

監督: パノス・コスマトス / 公開年: 2018年
1983年、人里離れた森で愛する妻マンディと穏やかに暮らしていた男レッド。狂信的なカルト教団によって妻を目前で焼き殺された彼は、自作の武器を手に復讐の鬼と化す。ニコラス・ケイジの激しい怒りと過剰なビジュアル表現が炸裂する快作です。
▶ Amazon Prime Videoで観る
カルト映画の魅力は、単なる「変わった映画」では終わらないところにあります。公開当時は賛否を巻き起こした作品が、時代を経て再評価され、やがて後世の映画や音楽、ファッション、アートにまで影響を与えていくことも少なくありません。
今回紹介した20作品も、王道の映画とはひと味違う強烈な個性を持つ作品ばかりです。普通の映画では物足りなくなった人は、ぜひ気になった一本からカルト映画の深い世界へ足を踏み入れてみてください。
(文:Indiebase編集部)
こちらの記事もおすすめ
本記事で使用している画像の著作権は、各映画会社・配給会社・その他の権利者に帰属します。
