こんにちは、CHAPATAです。 第4回で紹介するのは、最短15分で終わる、しかし一生モノのトラウマを植え付けてくるギャンブルホラー、『FLATHEAD』。
ルールは簡単。次に出る数字が今より「高い(High)」か「低い(Low)」か当てるだけ。 ……ただし、負ければ文字通り「おしまい」です。
■ オイルと血の匂いがする「産業廃棄物」的ビジュアル
まず、この画面を見てください。ブラウン管越しの、ザラついたモノクロに近い低解像度。 目の前にあるのは、奇妙な頭部が乗った不気味な機械「フラットヘッド」。 蒸気が噴き出し、歯車が軋む音が響く中、あなたはただレバーを引くことを強要されます。 この「逃げ場のない密室」と「生理的な嫌悪感を煽る工業デザイン」が、単純な数字当てを「最悪の心理戦」に変えています。

■ 「あと一回」が、死へのカウントダウン
本作の恐ろしさは、プレイヤーの「欲」を正確に突いてくる点にあります。 連勝すればポイントが貯まり、脱出のチャンスが見えてくる。 けれど、一歩間違えれば、不気味なフラットヘッドがあなたの命を刈り取りに来る。 「ここで降りるか? それとももう一回賭けるか?」 静寂の中に響く心音と、カチカチと時を刻むタイマーの音。 ギャンブルがホラーとこれほどまでに相性が良いことを、このゲームは残酷なまでに証明してくれます。

■ 音で殺しに来る演出
本作は「音」を聴いてください。 レバーを引く重い感触、数字が決まるまでの空白の数秒、そして正解した時の安堵の電子音。 それらすべてが計算し尽くされていて、ヘッドホンでプレイしていると、まるで自分の脳内に直接機械が組み込まれたような感覚になります。 恐怖とは、得体の知れない怪物が襲ってくることではなく、「自分の選択の結果を待つ時間」そのものなのだと思い知らされます。

■ CHAPATAコメント 心臓の弱いギャンブラーへの、最悪の贈り物
『FLATHEAD』は、ゲームの最小単位である「High or Low」に、濃厚な死のフレーバーをぶっかけた劇薬です。 一回のプレイは短い。けれど、正解のボタンを押す指が震えるあの感覚は、どんな大作RPGのラスボス戦よりもリアルな「死」を感じさせてくれます。 理不尽? 運ゲー? ……いいえ、これは「運命」との対話です。 さあ、お前の命には、何ポイントの価値がある?

一瞬の決断が、あなたの生と死を分かつ。狂った機械の前に座る準備はできた?
※本記事内の画像は、本作のSteamストアページにて公開されているスクリーンショット画像を使用しています。
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(文:CHAPATA)
