Indiebase編集部です。 勇者になって世界を救うのは、もう飽きた。 どうせなら、怪しい祭壇を作り、信者を管理し、あるいは王を欺いて、禁断の秘儀を成就させてみたい——。
インディーゲーム界では今、こうした「オカルト × マネジメント(管理)」というジャンルが熱い支持を集めている。 リソースを管理し、カードを引き、手順を間違えれば即座に破滅(あるいは死)が待っている緊張感。それは、綱渡りのような背徳的な楽しさに満ちている。
今回は、道化師から教祖、植物店主まで。 「決して開けてはいけない扉」を、業務として淡々と開け続けるゲームを10本選出した。 正気度(SAN値)の管理にはくれぐれもご注意を。
1. Cult of the Lamb
カワイイ顔してやってることは「邪教」そのもの

- ジャンル: 団地経営アクション
- 開発: Massive Monster (オーストラリア)
説明不要の「カルト教団運営」ゲーム。 キュートな子羊となって、信者を増やし、説教をし、時には生贄に捧げる。 アクションパートの爽快感もさることながら、真の中毒性は「教団運営」にある。 信者の信仰心を管理し、排泄物を掃除し、洗脳する。ブラック企業の経営にも似たそのサイクルは、プレイヤーの倫理観を麻痺させ、いつしか「信者がただのリソース」に見えてくる狂気を体験させてくれる。
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2. Jester: A Foolish Ritual
笑わせろ、さもなくば死だ。道化師が挑む「綱渡りの儀式」

- ジャンル: 儀式シミュレーション / カード
- 開発: Fire Foot Studios(ベルギー)
王を楽しませる「道化(Jester)」の仮面を被りながら、裏では秘密の儀式を進行させる。 本作は、カードを使った戦略シミュレーションだ。 プレイヤーは観衆の「興奮度」を管理しつつ、儀式に必要なマナやリソースを集めなければならない。王を退屈させれば処刑され、儀式を失敗すれば破滅する。 タロットカードのような不気味かつ美しいアートワークと、常にギリギリの判断を迫られる緊張感。笑いの裏に隠された狂気を描く、注目のダーク・ストラテジー。
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3. Inscryption
山小屋の闇、カードに封じられた「命」の重さ

- ジャンル: デッキ構築ローグライク / ホラー
- 開発: Daniel Mullins Games (カナダ)
「カードゲーム」の皮を被った、呪われたプログラム。 不気味なゲームマスターとテーブルを挟んで対峙し、リスやオオカミのカードを使って戦う。 しかし、ただのカードバトルではない。敗北は「死」を意味し、勝つためには自らの歯を抜いたり、目を捧げたりする必要さえある。 メタフィクションとオカルトが融合したストーリーテリングは圧巻。ネタバレ厳禁、記憶を消してもう一度遊びたいゲーム筆頭。
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4. Strange Horticulture (ストレンジ・ホーティカルチャー)
植物店の主となり、「禁忌の花」を客に売る

- ジャンル: オカルトパズル
- 開発: Bad Viking (イギリス)
雨の降るアンダーメアの街で、植物店を営む。 訪れる客の悩みを聞き、図鑑をめくって適切な植物を処方するのだが、その植物たちは普通ではない。「幻覚を見せるキノコ」や「死者を蘇らせる花」など、危険な効能を持つものばかりだ。 地図を広げて探索し、新たな植物を手に入れ、古代の儀式に関わっていく。 静かな雨音と、少しずつ世界が狂っていく感覚。大人のための静謐なオカルト・アドベンチャー。
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5. The Shrouded Isle
カルト教団の司祭となり、誰を「生贄」にするか選ぶ

- ジャンル: カルト運営シミュレーション
- 開発: Kitfox Games (カナダ)
孤島のカルト教団を管理し、5年後の「神の復活」に備える。 プレイヤーは5つの家系から顧問を選び、彼らの忠誠心を管理するが、季節の終わりには必ず一人を「生贄」に捧げなくてはならない。 有能な人材を殺せば運営が立ち行かなくなるが、無能な人材を残せば神が怒る。 単色で描かれた陰鬱なビジュアルと、常に「誰を切るか」という冷酷な決断を迫られる、胃の痛くなるマネジメント体験。
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6. Book of Hours
禁書図書館の司書。嵐の海辺で「魂」を整理する

- ジャンル: 図書館運営RPG
- 開発: Weather Factory (イギリス)
『Cultist Simulator』の開発者が贈る、戦闘のないRPG。 オカルト知識が眠る巨大な図書館「ハッシュ・ハウス」を再建する。 本を読み解き、インクを作り、客をもてなし、魂の要素(輝き、恐怖、欲望など)をカードとして操作する。 敵に襲われることはないが、膨大なテキストと複雑な魔法体系は、プレイヤー自身に「魔術の研究」を強いる。知識欲の沼に沈みたい人へ。
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7. Stacklands
カードを重ねて村を作る。時々、異界の門が開く

- ジャンル: カードリソース管理
- 開発: Sokpop Collective (オランダ)
「村人」カードに「ベリーの木」カードを重ねれば、食料が手に入る。 シンプルで可愛い見た目の村づくりゲームだが、実はクトゥルフ神話的な要素が含まれている。 定期的に襲来するモンスター、怪しげなポータル、そして「神殿」の建設。 カードを整理整頓する気持ちよさと、徐々に明らかになる世界の謎。手軽に遊べるが、気づけば数時間が溶けている時間泥棒。
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8. Graveyard Keeper
死体を川に流してコスト削減。倫理観ゼロの墓守シム

- ジャンル: 墓地経営シミュレーション
- 開発: Lazy Bear Games (ロシア)
『Stardew Valley』の「牧場」を「墓場」に変え、倫理観を捨て去ったようなゲーム。 送られてくる死体を埋葬して供養料を稼ぐのが表の仕事だが、裏では死体から肉を削いでハンバーガー屋に卸したり、血液を抽出して錬金術に使ったりとやりたい放題。 魔女狩りや異端審問官が登場する中世ダークファンタジーの世界で、いかに効率よく(そして不道徳に)金を稼ぐか。ブラックユーモア満載の経営シム。
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9. Dredge
クトゥルフ神話 × 漁業。深淵を覗き込むフィッシング

- ジャンル: 釣りアドベンチャー
- 開発: Black Salt Games (ニュージーランド)
昼は穏やかな海で魚を釣る。しかし、夜になると海は姿を変える。 霧の中から現れる幻覚、異形の魚、そして正体不明の巨大生物。 釣った魚を売って船を改造し、さらに深い海域へ。そこで見つかるのは、古代の遺物と、触れてはいけない海底の秘密だ。 「釣り」という牧歌的な行為と、「コズミックホラー」の不安感を完璧に融合させた傑作。
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10. Lobotomy Corporation
「怪異」を管理せよ。職員の命は使い捨てのエネルギー

- ジャンル: 収容所管理シミュレーション
- 開発: Project Moon (韓国)
SCP財団のような施設で、未知の怪物「アブノーマリティ」を管理する。 彼らからエネルギーを抽出するのが仕事だが、彼らは隙あらば脱走し、職員を惨殺し、施設を壊滅させようとする。 プレイヤーは冷徹な管理者となり、職員(エージェント)に指示を出す。たとえ職員が発狂しようとも、パニックに陥ろうとも、ノルマを達成しなければならない。 可愛らしいキャラデザとは裏腹に、難易度は極悪。リトライを繰り返し、死の学習を楽しむハードコアな一作。
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Indiebase編集部より
これらのゲームにおいて、あなたは正義の味方ではない。 カルトの教祖であり、墓守であり、王を騙す道化師だ。
しかし、だからこそ面白い。 現実では絶対に許されない「禁断の儀式」を、安全なモニターの前で遂行する背徳感。 今夜は部屋を暗くして、怪しげなカードを切ってみてはいかがだろうか。
(文:Indiebase編集部)
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本記事の画像引用について
本記事で使用しているゲーム画面およびアートワークの著作権は、各開発元・配信元に帰属します。
出典: Steam ストアページ
