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その映画がなければ、今のゲームは存在しなかった。「ゲーム史を書き換えた」偉大なる映画10選

Indiebase編集部です。 優れたゲームクリエイターは、皆優れた映画オタクだ。

小島秀夫が映画からミームを受け継ぎ、宮崎英高がダークファンタジーの古典を愛するように、ゲームと映画は切っても切れない共犯関係にある。 特に、特定のジャンルやシステムを「発明」してしまった映画の影響力は計り知れない。

今回は、もしこの映画が公開されていなければ、今あなたが遊んでいるあの名作ゲームも、あのジャンルすらも存在しなかったかもしれない——。 そんな「ゲーム史を書き換えた」偉大なる10本の映画を紹介する。


1. プライベート・ライアン (1998)

FPSの「視界」を永遠に変えた、オマハ・ビーチの20分間

  • 生み出したもの: 現代の戦争FPS(Call of Duty, Medal of Honor)
  • ここを見ろ: スピルバーグ監督が描いた冒頭のノルマンディー上陸作戦。手ブレするカメラ、爆音で生じる耳鳴り(キーンという音)、飛び散る土砂で視界が歪む演出。 これらは全て、その後の『メダル・オブ・オナー』や『コール オブ デューティ』がそのままゲームの文法として取り入れた。我々がFPSで感じる「戦場の臨場感」の正体は、この映画である。

2. ドライヴ (2011)

インディーゲーム界を「ネオンと暴力」で染め上げたカルト作

  • 生み出したもの: Hotline Miami, Katana ZERO
  • ここを見ろ: ニコラス・ウィンディング・レフン監督作。無口なドライバー、背中にサソリの刺繍が入ったジャケット、シンセウェーブのBGM、そして突発的な超暴力。 この映画がなければ、インディーゲームの金字塔『Hotline Miami』は生まれなかった(開発者が公言している)。80年代レトロとバイオレンスを融合させた「あの空気感」の震源地。

3. バトル・ロワイアル (2000)

世界で最も遊ばれているジャンルの「語源」

  • 生み出したもの: バトロワジャンル(PUBG, Fortnite, Apex Legends)
  • ここを見ろ: 深作欣二監督の遺作。「最後のひとりになるまで殺し合う」というルール、徐々に狭まる禁止エリア、ランダムに支給される武器。 『PUBG』の生みの親ブレンダン・グリーン氏は、この映画に衝撃を受けてMODを作り始め、それが「バトルロイヤル」という巨大ジャンルへと成長した。日本の映画が、世界のeスポーツの景色を変えたのだ。

4. ブレードランナー (1982)

全てのサイバーパンクゲームの「教科書」

  • 生み出したもの: Snatcher, FF7(ミッドガル), Cyberpunk 2077
  • ここを見ろ: 酸性雨が降り注ぐ夜、巨大企業のビル、怪しげな日本語のネオン、東洋と西洋が混ざり合った雑多な屋台。 これ以降、世界中のあらゆるクリエイターが「未来都市」を描こうとする時、リドリー・スコットが作ったこのビジュアルイメージから逃れることはできなくなった。ゲームにおけるサイバーパンクの「実家」。

5. マッドマックス2 (1981)

ポストアポカリプス(終末世界)のドレスコード

  • 生み出したもの: Fallout, Borderlands, Rage
  • ここを見ろ: 核戦争後の荒野、モヒカン、革ジャン、改造車、そして犬。 初代『Fallout』の開発チームは、この映画の世界観をRPGに落とし込むことを目指した。もしマックスが荒野を走っていなければ、我々はウェイストランドでヌカ・コーラを飲んでいなかっただろう。

6. ゾンビ (Dawn of the Dead) (1978)

「ショッピングモール」を聖地にしたホラーの金字塔

  • 生み出したもの: Dead Rising, Resident Evil (バイオハザード)
  • ここを見ろ: ジョージ・A・ロメロ監督作。「大量のゾンビが徘徊するショッピングモールに立てこもる」というシチュエーション自体が、後の『デッドライジング』の元ネタそのもの。 サバイバルホラーにおける「物資の調達」や「バリケード」といった概念を決定づけた。

7. 遊星からの物体X (1982)

「仲間の中に怪物がいる」という疑心暗鬼

  • 生み出したもの: Among Us, Carrion, Dead Space
  • ここを見ろ: 南極基地という閉鎖空間で、仲間の誰がエイリアンに乗っ取られているか分からない恐怖。 このプロットは『Among Us』などの人狼系ゲームの原点であり、人体がグロテスクに変形・融合するクリーチャーデザイン(ボディホラー)は、『Dead Space』や『バイオハザード4』に多大な影響を与えた。

8. エイリアン2 (1986)

SFシューターと「モーショントラッカー」の発明

  • 生み出したもの: Metroid, Halo, Gears of War, Doom
  • ここを見ろ: 1作目の静かなホラーから一転、ジェームズ・キャメロンが描いた「植民地海兵隊 vs 異星人の群れ」という構図。 パルスライフル、自動機銃(セントリーガン)、そして「ピッ、ピッ」と敵の接近を知らせるモーショントラッカー。これらは現代のSFシューターの「標準装備」となった。サムス・アランやマスターチーフの遠い親戚とも言える。

9. マトリックス (1999)

時間の流れを変えた「バレットタイム」

  • 生み出したもの: Max Payne, Superhot, 3Dアクション全般
  • ここを見ろ: 銃弾を避けるあののけぞり。時間がスローモーションになる中でカメラが回り込む映像表現。 『Max Payne』がいち早くこの「バレットタイム」をシステムとして導入し、ゲームにおけるアクションのカッコよさの基準を一変させた。

10. インディ・ジョーンズ / レイダース 失われたアーク (1981)

遺跡、罠、秘宝。「アクションアドベンチャー」の父

  • 生み出したもの: Tomb Raider, Uncharted, Spelunky
  • ここを見ろ: 巨大な転がる岩から逃げ、崩れ落ちる遺跡を飛び移る。 ララ・クロフトもネイサン・ドレイクも、そして『Spelunky』の冒険者も、全員がジョーンズ博士の子供たちだ。「古代遺跡で宝を探す」という行為をエンターテインメントの王道にした功績は計り知れない。

■ Indiebase編集部より

これらの映画を観直すと、改めて気づくことがある。 我々が愛するゲームの「遊び」の根本は、映画監督たちの「妄想」から生まれていたのだと。

もし、週末にやるゲームが見つからない時は、これらの映画を観てみてほしい。 コントローラーを握っている時とは違う、「原体験」の感動がそこにあるはずだ。

(文:Indiebase編集部)


🌌 映画のような「原体験」を、インディーゲームで。
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