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「ロケットパンチを、自分の手で撃ちたかった」VRの衝撃を越えて、Non-VR版が辿り着いた”ロボの本質”——Non-VRロボットアクション『Mecha Force -メカフォース-』インタビュー

VR専用タイトルとして熱狂的な支持を集めた『Mecha Force -メカフォース-』が、ついにSteam向けNon-VR版として再構築される。

本作は”3Dコックピット視点”の没入感を核に、メカアクションとローグライト要素を融合させた一人称3Dアクション。プレイヤーは”コレレーター”として専用機〈麒麟(Kylin)〉をカスタマイズし、異星侵略者「ドミネーター」に立ち向かう。さらに、謎めいたナビゲーター「マキ」が”ニューロリンク”で機体と接続し、戦いを支えるという。

Indiebaseでは、MING STUDIO CEO/プロデューサーの孫弋涵(ソン・イハン)氏にインタビューを実施。開発の原点から、日本のロボット作品・ゲームの影響、そしてNon-VR版での”再設計”がどこに向かったのか——”ロボの本質”に踏み込んで話を聞いた。

▶ Steamストア:『Mecha Force -メカフォース-』をチェックする


「観る側」ではなく「やる側」になりたかった

――まず、そもそも孫さんにとって”巨大ロボ”とは、どんな存在だったのでしょうか。

子どもの頃から、ロボット作品が本当に好きでした。必殺技の誇張、コックピットの緊張感、「今だ!」という一瞬の叫び。あれって、理屈より先に胸に刺さるじゃないですか。ただ、当時の自分は”観る側”でした。だからずっと思っていたんです。「これを、やる側になりたい」って。

――その「やる側」という欲望が、『Mecha Force』の起点になった。

そうです。ロボットが好き、だけじゃなくて、”操縦する”という行為そのものに憧れた。巨大な装置を動かして、画面(世界)を変える。自分の入力で結果が変わる。そこにロマンがあると思っていました。


少年時代——日本語がわからなくても「熱」はわかった

――日本のロボット作品に触れたきっかけは何だったんですか?

中国では当時、ロボット作品ってテレビでなかなか見られなかったんです。『デジモン』や『ポケモン』みたいな作品は放送していましたけど、ロボットものは少なくて。でも、祖父がDVDレンタル店をやっていて、そこにはロボット作品がたくさんあった。言葉が分からなくても、画面から伝わる”熱”だけは分かったんですよね。

――ゲームも日本語で触れていた、と。

小学生の頃に、最初は日本語のまま遊びました。もちろん意味は分からない(笑)。でも毎日プレイして、聞きながら遊んで、必殺技の音を覚えていく。そういう積み重ねで、中学に入る頃にはなんとなく聞き取れるようになっていました。”勉強”というより、憧れの延長線です。

――”わからないのに惹かれる”ところから始まった。

はい。理解より先に刺さったものがあった。だからこそ、今作る側になっても「理屈で説明できない熱」を、ゲームの手触りに落としたいと思っています。


Non-VR版は「移植」ではなく「操縦の再設計」

――Non-VR版は、VR版の単純な拡張というより「再構築」と聞きました。何が一番大きいですか?

VRでは”身体”が没入の中心になります。頭を動かす、手を動かす、そこにいる感覚が強い。一方、Non-VRは身体そのものが媒介にならない。だから別の支柱が必要になる。僕たちはそこを「レスポンス」「カメラ」「UI」の三点で組み直しました。

――具体的には?

操作レスポンスは、入力遅延やキャンセルの気持ちよさを詰めています。アクションゲームとしての”基礎体力”ですね。カメラは、Non-VRだからこそ”演出としての視点”が使える。巨大感、速度感、一撃の重さ——それをプレイヤーに正しく届けるための”見せ方”を再設計しました。UIも同じで、コックピットらしい情報量はロマンなんですが、読みづらいと操作の確信が揺らぐ。だから「濃いのに読める」を狙っています。


『Mecha Force』の戦闘ループ——出撃のたびに”機体が変わる”

――改めて、ゲームとしての中核を教えてください。Steamの説明では、ローグライト要素と”出撃(sortie)”が強調されています。

基本は出撃して、戦って、強化を拾って、次の戦いに備える。その中で、武器タイプやアップグレードが”毎回”変わるように設計しています。

――毎回変わる、というのは「正解が一つじゃない」?

そうです。範囲を取りにいくのか、単発火力で押し切るのか。機動力を上げて間合いで勝つのか、防御を固めて耐えながら崩すのか。この取捨選択が”プレイヤーの戦い方”になります。ローグライトの面白さって、結局そこだと思っていて。「自分はこう戦いたい」が成立するのが一番強い。

――環境や敵側のバリエーションもポイントになりそうです。

はい。敵はドミネーターという異星侵略者で、機械化された多様な敵が出てくる。戦闘環境も変化させて、同じ気持ちよさがマンネリにならないようにしています。


“マキ”と〈麒麟〉——操縦は「一人」じゃない

――ナビゲーター「マキ」の存在が、作品の色を決めている印象です。Steamの紹介だと、ニューロリンクで〈麒麟〉に接続する、と。

マキは”案内役”であり、戦いの相棒でもあります。コックピットに座っているのはプレイヤーだけど、戦場に出るときの判断や、状況の理解を支える存在がいる。その感覚が「操縦している確信」を強めると思っています。

――ロボは結局、人の物語だ、と。

そうですね。スケールが巨大でも、最後に刺さるのは人間の感情。だから”戦闘の気持ちよさ”と”状況に関与している感覚”を、同じ線上に置きたいと思っています。


「ロケットパンチ」は技じゃない、”宣言”だ

――”ロケットパンチを最初に作った”という話、改めて聞かせてください。

本当に最初です(笑)。僕にとってロケットパンチは、武器というより宣言なんです。「距離を越えてでも、これを当てる」という意志の形。だから、撃った瞬間に”自分の一撃”として成立してほしかった。

――Non-VR版では、その”成立”をどう強めた?

ヒットストップ、カメラの寄り、爆発のタイミング——全部を細かく調整しています。一撃が画面全体を支配する感覚を作る。命中の瞬間に「起きた」と分かるフィードバックを強化する。これはアクションの快感そのものなので、徹底的に磨きました。


変形は”強化”ではなく、段階を越える「儀式」

――変形(形態変化)の狙いは何ですか?

変形は単なる数値の上昇ではなく、段階を越える瞬間です。プレイヤーが「いま別のフェーズに入った」と体験として理解できる演出が必要になる。だからコックピット内部やUI、音、テンポ——全部が連動して変わるように作っています。”突破”は数字じゃなくて、体感で起きてほしいんです。


デモで体験してほしいこと——「自分が動かしている」確信

――最後に、Non-VR版でプレイヤーに一番体験してほしいことは?

「巨大ロボを動かしている」という確信です。見るロボじゃなく、”自分の意思で戦うロボ”。VRの身体没入とは違う方法で、操作と演出でそこに辿り着きました。Steamではデモも公開しているので、まずは触ってほしい。その一撃、その重さ、その反応が「自分がやった」と返してくるはずです。


ロボットは、夢ではなくなる。VRで磨かれた没入感。Non-VRで再定義された爽快感。『Mecha Force -メカフォース-』は、”ロボットアクションの核心”を、プレイヤーの手に取り戻そうとしている。コックピットは、すでに開いている。

作品データ

項目内容
タイトルMecha Force -メカフォース-
ジャンルメカアクション / ローグライト / 一人称3Dアクション
プラットフォームPC(Steam)
開発 / 配信MING STUDIO
デモあり(Steam無料公開中)

▶ Steamストア:『Mecha Force -メカフォース-』をチェックする

※本記事内の画像は、本作のSteamストアページにて公開されているスクリーンショット画像を使用しています。

(文:Indiebase編集部)

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