「涙を流すたびに強くなれる」なんて、そんなに簡単なものではありません。大人になればなるほど、悲しみはただ積み重なり、消化しきれない想いが澱(おり)のように心に溜まっていくことがあります。
そんな夜は、無理に前を向く必要はありません。ただ静かに、物語に身を任せて、心の底から涙を流す。そんな贅沢な「独りの時間」を共有してくれる、傑作インディーゲームを5本厳選しました。
Indiebaseの掲げる「新しい視点と発見」を通じて、あなたの抱える悲しみにそっと寄り添う、忘れられない体験を。
1. Before Your Eyes
瞬き(まばたき)一つで、過ぎ去っていく一生

- 開発: GoodbyeWorld Games
- エモいポイント: ウェブカメラを使い、プレイヤー自身の「まばたき」で物語が進む画期的なシステム。幸福な記憶も、残酷な現実も、まばたきをするたびに容赦なく次へと進んでしまいます。
- 泣ける理由: 「もっとこの瞬間を見ていたい」という願いも虚しく、あっという間に過ぎ去る人生の儚さを肉体的に体験することで、クライマックスの衝撃が何倍にも膨れ上がるからです。
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2. To the Moon
人生の最後に、一度だけ「嘘の記憶」を書き換えるとしたら

- 開発: Freebird Games
- エモいポイント: 死の間際にある老人の「月へ行きたい」という断片的な願い。記憶を遡る中で明かされる、妻との不器用で切なすぎる約束の真相に、情緒が激しく揺さぶられます。
- 泣ける理由: 劇中で流れるピアノの旋律があまりに美しく、物語の結末を知った時、タイトルの本当の意味に気づいて涙が止まらなくなるからです。
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3. Spiritfarer
「さよなら」を言うための、温かくて長い旅

- 開発: Thunder Lotus
- エモいポイント: 迷える魂を船に乗せ、彼らの最期の願いを叶えながら、死後の世界へと送り出す「看取りの管理」ゲーム。共に過ごした時間が長いほど、別れの瞬間のハグが胸に締め付けられます。
- 泣ける理由: 旅の仲間たちが去る時、彼らが遺した言葉が、現実の私たちが失ってきた大切な人たちへの想いと重なり、静かな涙を誘うからです。
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4. What Remains of Edith Finch (エディス・フィンチの遺産)
「死の呪い」を、この上なくクリエイティブに祝福する

- 開発: Giant Sparrow
- エモいポイント: 一族全員が奇妙な死を遂げてきた「呪われた屋敷」を探索し、家族一人ひとりの最期の瞬間を追体験していく物語です。死ぬ瞬間の描写が「アメコミの中」だったり、「ブランコに乗る少女の視点」だったりと、一人一人の人生に合わせてゲームジャンルそのものが変化する演出が極めて天才的です。
- 泣ける理由: 死そのものを描いているのに、そこには確かに彼らが「生きた証」が鮮やかに輝いているからです。避けられない運命を受け入れ、自分たちが何者であるかを問う静かな結末に、大人の知的な感涙が引き出されます。
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5. OMORI
優しさに隠された、目を背けたくなるほど純粋な悲劇

- 開発: OMOCAT
- エモいポイント: 色鮮やかで可愛らしい夢の世界と、モノクロで冷酷な現実世界を行き来するRPG。過去に起きた「ある事件」の真実へ近づくほど、物語の色彩は歪んでいきます。
- 泣ける理由: 親友たちとの楽しかった日々の記憶が、今の自分を追い詰める凶器に変わる。後悔と赦し(ゆるし)をテーマにした物語の最後、流れる音楽と共に全ての感情が爆発するからです。
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■ Indiebase編集部より
涙を流したからといって、明日から急に強くなれるわけではありません。
しかし、これらの物語を通じて流した涙は、あなたの心の奥底にある「言葉にならない重荷」を、ほんの少しだけ軽くしてくれるかもしれません。
もし今夜、あなたが一人で静かに泣きたいのなら、これらの世界への扉を叩いてみてください。Indiebase Editorial(編集部)は、そんなあなたの繊細な夜に相応しい「次の一本」を、これからも探し続けます。
(文:Indiebase編集部)
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本記事の画像引用について
本記事で使用しているゲーム画面およびアートワークの著作権は、各開発元・配信元に帰属します。
出典: Steam ストアページ
