こんにちは、CHAPATAです。
第2回で紹介するのは、白黒のノイズだけで脳を直接揺さぶってくる怪作、『Critters for Sale』。
ゲームのキャッチコピーは、
「座ったままで、死を体験せよ。」
この時点でヤバい匂いしかしませんが、実際プレイすると想像の倍は狂っています。
■ 白と黒だけで作られた“極彩色の悪夢”
まず強烈なのがビジュアル。
本作は 1bit(白黒のみ) のピクセルアートなのに、ディザリングのせいで画面がずっとザラついていて、まるで「色のない LSD トリップ」のような感覚に陥ります。
ゲームはポイント&クリックとビジュアルノベルの中間のような形式で進行。
でも、普通のADVを想像してプレイすると脳がバグるので注意してください。

■ ヘビ、ヤギ、サル……5つの物語が織りなす混沌
『Critters for Sale』は
Snake / Goat / Monkey / Dragon / Spider
の5本の短編で構成されています。
時代も場所もバラバラ。
テーマもタイムトラベル、黒魔術、不死、宇宙侵略と、ジャンルの境界線を全部溶かしてぶちまけたような内容。
中東〜北アフリカの伝承をベースにしつつ、そこへSFとオカルトを乱暴に混ぜ込んだ“説明不能の世界”。
海王星のエイリアンや、別時間軸の住民が普通の顔して登場します。
理解しようとすると負けます。
感じて、流されるのが正解。

■ 選択ひとつで、あっさり「死ぬ」
本作はプレイヤーの選択で結末が変わるタイプですが、ほとんどの場合は
「あっさり死ぬ」
方向へ転がっていきます。
しかし、このゲームにおいて“死”は失敗ではなく、
作品そのものを理解するための通過儀礼。
何度も死に、何度も時間を行き来し、散らばった断片が少しずつ繋がっていく感覚は、ホラーというより“民俗学×ドラッグ体験”に近い。
そして時折登場する、どこかで見た有名人そっくりのキャラ。
あれは本当に危ない。深くは言いません。

■ 日本語で遊べる? 朗報
有志による日本語化パッチが存在
公式は翻訳者を募集している段階ですが、
すでにファン有志による日本語化パッチが公開されています。
日本語化パッチ(Steamワークショップ)
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2882015135
導入は自己責任ですが、テキストの多い作品なので日本語で遊べるのは非常にありがたいです。(本パッチは作者許諾有とのこと)
1bitの地獄絵図の意味がわかると、恐怖の“刺さり方”も変わります。
■ CHAPATAコメント
理解するな、網膜に焼き付けろ
『Critters for Sale』はゲームというより、
「1bitで殴ってくるオカルトアート」
です。
粗いピクセルのはずなのに、切断・焼死・絞殺といった残酷描写が生々しく感じられる不思議。
不気味の谷を飛び越えて、意味のわからない凶悪な魅力に着地している。
理屈で遊ぶゲームではありません。
深夜、部屋を暗くして、あえて頭を空っぽにしてプレイしてみてください。
意味不明な恐怖に包まれながら、気付くともう一周遊んでいます。
さあ、座席につきましょう。
快適な「死」の旅へ。
脳を焼く、1bitの幻覚体験。この地獄絵図は、一度見たら二度と忘れられない。
▶ 『Critters for Sale』Steamストアページ

※本記事内の画像は、本作のSteamストアページにて公開されているスクリーンショット画像を使用しています。
CHAPATAのインディーゲーム探訪 | 連載アーカイブ 「次に出会うべき、劇薬のような一本を。」——過去の連載記事はこちらから。
