Indiebase編集部です。 「タダより高いものはない」という言葉がありますが、インディーゲームの世界にはその常識を打ち破る「タダなのに、異常に高いクオリティのもの」が存在します。
これらは、開発者が自身の技術を示すポートフォリオとして、あるいは純粋なファン精神の結晶として、採算度外視で公開されていることがほとんど。その完成度は、フルプライスの商業ゲームを脅かすほどです。
プレイヤーは無料で遊べることに感謝しつつも、エンディングを迎える頃には罪悪感すら覚え、こう叫ぶことになります。「頼むから、お金を払わせてくれ!」
今回は、そんな奇特で、情熱に溢れた「完全無料」インディーゲームを5本に厳選して紹介します。
1. Helltaker (ヘルテイカー)
「パンケーキ」と「悪魔っ娘」が世界を征服したパズル

- ジャンル: 倉庫番パズル
- 日本語化: 有志パッチあり
「悪魔の女の子でハーレムを作りたい」。 そんな欲望に忠実な主人公が、地獄へ降りてパズルを解き、悪魔たちを口説く。 短編ながら、洗練されたキャラクターデザインと、中毒性の高いBGM(Mittsies氏作曲)がSNSで爆発的な人気を博した。 ゲーム自体は無料だが、あまりの人気に「設定資料集&パンケーキのレシピ」が有料DLCとして販売され、ファンが喜んで課金するという現象を巻き起こした伝説のタイトル。
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2. Doki Doki Literature Club! (ドキドキ文芸部!)
「カワイイ」の皮を被った、精神的ブラクラ

- ジャンル: ビジュアルノベル / サイコホラー
- 日本語化: 有志パッチあり(『プラス』は公式対応)
「精神的に不安定な方、小児には向いていません」。 起動時の警告文は伊達ではない。一見すると、日本のギャルゲーをリスペクトした可愛らしい恋愛アドベンチャーだ。 しかし、物語は中盤からプレイヤーの予想を裏切り、ゲームというメディアの構造そのものを破壊し始める。 この衝撃体験が無料であることは、ある意味で「罠」だ。何も知らずに入部したプレイヤーを、二度と忘れられない悪夢へと引きずり込むための。
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3. HoloCure – Save the Fans!
「ファンゲーム」の枠を破壊した、愛の結晶

- ジャンル: ヴァンパイアサバイバーライク
- 日本語化: 公式対応
VTuberグループ「ホロライブ」の二次創作ゲームだが、その作り込みは本家『Vampire Survivors』も顔負けだ。 数十人のキャラクター全員に固有の武器とスキルが用意され、ドット絵のアニメーションも極めて滑らか。さらに「釣り」や「ハウジング」といったサブ要素まで実装されている。 開発者は「趣味で作っているから金は取らない」と断言しており、その狂気的なまでの愛と技術力には、プロの開発者も戦慄している。
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4. Grimm’s Hollow
死神見習いの少女が焼く、幽霊のためのクッキー

- ジャンル: RPG
- 日本語化: 公式対応
死後の世界「ホロウ」で目覚めた少女ラベンダーが、行方不明の弟を探して死神(リーパー)となる物語。 紫と黒を基調としたシックで可愛らしいアートワークと、テンポの良い戦闘システムが魅力。 死者たちにクッキーを焼いてあげる優しい世界観と、「生と死」を扱う切ないストーリーは、3時間程度でクリアできる短編映画のような読後感を残す。これが無料であることは、奇跡のように美しい。
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5. Samsara Room
「ラスティ・レイク」のシュールな脱出劇

- ジャンル: ポイント&クリック・アドベンチャー
- 日本語化: 公式対応
カルト的な人気を誇る『Rusty Lake』シリーズの前日譚的リメイク。 不思議な部屋の中で、鏡や電話、トカゲといったアイテムを使い、輪廻(Samsara)の謎を解く。 独特の不気味でシュールな雰囲気はそのままに、シリーズ未経験者でも楽しめる独立した作品となっている。クリックするたびに世界が歪んでいく奇妙な感覚は、一度味わうと癖になる。
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■ Indiebase編集部より
これらのゲームは無料だが、開発者の「時間」と「情熱」というコストがかかっている。 もし作品を気に入ったなら、DLCのサントラを買ったり、開発者の次回作(有料)をウィッシュリストに入れたりしてほしい。
「感謝の課金」こそが、次の傑作を生むための燃料になるのだから。
(文:Indiebase編集部)
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本記事の画像引用について
本記事で使用しているゲーム画面およびアートワークの著作権は、各開発元・配信元に帰属します。
出典: Steam ストアページ
