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CHAPATAのインディーゲーム探訪 第1回:呪われた8ビット世界の深淵へ。現実に滲み出る悪夢『Tormenture』

こんにちは、CHAPATAです。 今回紹介するのは、80年代の子ども部屋をそのまま悪夢に変えたようなサイコロジカル・ホラー、『Tormenture』。

「古い8ビットのホラーゲームを遊んでたら、現実にまで呪いが滲み出てきた」 そんな、ゲーマーなら一度は妄想する“もしも”を、最高に気味悪く、そして最高にクールに描いた怪作です。


■ ただのレトロゲーじゃない。現実が侵食される恐怖

主人公は、怪しい噂のある8ビットゲーム『Tormenture』を手に入れた子ども(プレイヤー)。 軽い好奇心でカートリッジを差し込んだが最後、まさか自分自身が呪いのゲームの一部になるなんて思いもしないわけで。

画面の中では4つの秘宝を探してパズルを解くんですが、ふと視線を上げると、現実の部屋にも“何か”がいる気配がする。 この「ゲーム内」と「現実(部屋)」の境界線がズルズルと溶けていく感覚。これがもう、たまらなく怖い。


■ 80年代の“あの子ども部屋”が命綱

本作のニクイところは、攻略の鍵が「80年代のアイテム」にある点。 しゃべる英語学習おもちゃ、カセットデッキ、どこかで見たようなボードゲーム……。 あの頃の懐かしいガジェットたちが、謎解きのヒントであり、命を守る盾になります。

「懐かしいのに、死ぬほど怖い」。 甘酸っぱいレトロゲームの記憶をひっくり返して、冷たいホラーに変質させる手腕。開発者の性格の悪さ(褒め言葉)がにじみ出てますね。


■ 探索、そして忍び寄る「影」

マップは複雑に入り組んでいて、一筋縄ではいきません。 ピクセルで描かれたモンスターたちは、チープだからこそ逆に不気味。 ふとした瞬間に画面を横切る「悪意ある影」に、何度心臓が跳ねたことか。 単なるビックリ系じゃなく、「嫌な汗」をかかせる演出の巧さは、初期のアドベンチャーゲームへの深いリスペクトを感じます。


■ ゲームの中の呪いと、あなた自身の影

エンディングは3種類。 あなたの選択次第で、物語は異なる結末を迎えます。

プレイを進めるうちに、ふと疑問が湧いてくるんです。 「閉じ込められているのは、ゲームの中の子供なのか? それとも俺自身なのか?」 そんな疑念が頭を離れず、エンドロールまで緊張の糸が切れっぱなしでした。


■ CHAPATAコメント:これは“80年代へのラブレターであり悪夢”

『Tormenture』は、懐かしさと恐怖の境界線を鋭利なナイフで突いてくるような作品です。 素朴なピクセル表現のはずなのに、プレイを終えた後、なぜか自分の部屋の隅がいつもより暗く見える―そんな極上の後味の悪さが味わえます。

海外レビューサイトでも高得点を連発していますが、数字なんてどうでもいい。 「レトロゲームの裏側に潜む闇」を覗いてみたい人は、ぜひ覚悟を決めてカートリッジを起動してください。 ただし、部屋の電気は消さない方がいいかもね。

理解するな、脳と網膜に焼き付けろ。8ビット世界の深淵は、すぐそこにある。
『Tormenture』Steamストアページ


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