TCAA 2024–2026受賞記念展「湿地」が東京都現代美術館で開催。梅田哲也と呉夏枝の2人展です。「水と陸地の境界」という曖昧な場を象徴する湿地をテーマに、記憶の巡礼と構造の可視化という対話を通じて現代アートの多様性を提示。
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TCAA 2024–2026 受賞記念展「湿地」。梅田哲也と呉夏枝が誘う、水と陸地の境界線で反転する記憶と構造の探求

東京都とトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)が主催する現代美術の賞「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」の2024–2026年度受賞者、梅田哲也と呉夏枝による受賞記念展が、2025年12月25日(木)より東京都現代美術館にて開催されます。

「湿地」が象徴する、水と陸地の曖昧な境界

本展のタイトル「湿地」は、出展作家である梅田と呉の共通するテーマ、すなわち「海路」や「水路」など水にまつわる考察から着想を得ています。湿地とは、水と陸地の境界であり、曖昧で、常に変化し、時に反転し合う場を象徴します。

二人の作家の作品構成も、この「湿地」のような構造を提示します。

  • 呉夏枝: 個人の歴史や物語を、仮想の島々をめぐるように「grand-mother island project」という形で繋ぎ、鑑賞者の記憶に働きかけます。
  • 梅田哲也: パフォーマンスやツアーといったさまざまな形態を用い、展示空間の構造や物事の仕組みそのものを可視化します。

両作家のアプローチは、一見異なりながらも、表裏の関係のように緩やかに重なり合い、鑑賞者を記憶と構造の境界線へと誘います。

構造の可視化と記憶の巡礼

TCAAは、中堅アーティストを複数年にわたって支援する賞です。今回、受賞記念展という形で一堂に会した二人の作品は、鑑賞者に現代アートの持つ多様な表現の可能性を示します。

呉のプロジェクトが観る者の個人的な記憶の巡礼を促すのに対し、梅田の展示は空間の導線や構造そのものを問い直すという批評的な側面を持ちます。この「記憶」と「構造」の対話こそが、本展の核であり、現代アートの根源的な問いを提示します。


展覧会基本情報

項目詳細
展覧会名Tokyo Contemporary Art Award 2024–2026 受賞記念展「湿地」
会期2025年12月25日(木)~2026年3月29日(日)
会場東京都現代美術館 企画展示室 3F
入場料無料
主催東京都、トーキョーアーツアンドスペース/東京都現代美術館
公式サイトhttps://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/TCAA_2024_2026/
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