Indiebase編集部です。
私たちは何百時間、いや何千時間、ペリカンタウンで畑を耕しただろうか。
世界で最も愛されたインディーゲーム『Stardew Valley』の生みの親、ConcernedApe(Eric Barone)氏が、ついに次の扉を本格的に開こうとしている。
その名は『Haunted Chocolatier(ホーンテッド・ショコラティエ)』。
2021年の衝撃的な発表から、早4年。
開発者は長らく『Stardew Valley』の超大型アップデート(1.6)に注力するため、新作の開発を一時中断していた。しかし、その「寄り道」も完了し、彼は再びこの幽霊屋敷へと戻ってきている。
舞台は農場ではない。「幽霊屋敷」だ。
そして作るものは野菜ではない。「チョコレート」だ。
長きにわたる沈黙は、傑作が生まれる前の静けさに他ならない。今回は、開発が再加速している今だからこそ、現在判明している情報を整理し、この「約束された傑作」がもたらす体験を再確認していこう。

1. 「太陽」から「月」へ。コンセプトの転換
ConcernedApe氏は、本作と前作の違いをこう表現している。
「『Stardew Valley』が太陽だとしたら、『Haunted Chocolatier』は月だ」
前作は大地に根ざし、太陽の恵みを受けて作物を育てる、素朴で温かいコミュニティの物語だった。
対して本作は、少しダークで、ミステリアスで、魅惑的な夜の空気を纏っている。
プレイヤーはショコラティエとして、幽霊が住まう城で生活する。
お化けたちと協力してチョコレートを作り、店を経営する。
「ホラー」ではないが、ハロウィンの夜のような、心地よい不気味さとワクワク感が同居する世界観。4年経っても色褪せないこのコンセプトこそが、我々が待ち続ける最大の理由だ。

2. 素材は「戦って」手に入れる。進化したアクションRPG
ゲームプレイの核心部分も大きく変化している。
前作の主なルーティンは「農作業」だったが、本作では「素材集め(探索&戦闘)」と「チョコレート作り」がループの主軸となる。
特筆すべきは戦闘システムだ。
公開されている映像では、盾を使って敵の攻撃をスタンさせたり、弓矢で遠距離攻撃を行ったりと、前作よりも本格的なアクションRPGへと進化していることが分かる。
未知の異界へ飛び込み、モンスターを倒して希少なカカオやミルク、木の実などの素材を持ち帰る。
「最高級のチョコレートを作るためには、最強の戦士でなければならない」。そんなストイックな冒険が待っているようだ。

3. 幽霊たちと営む、夢のチョコレートショップ
集めた素材を城へ持ち帰ったら、いよいよショコラティエの仕事だ。
鍋で煮込み、型を取り、トッピングを乗せる。
完成したチョコレートは、城の1階にあるショップに陳列する。
ここでの相棒は、可愛らしい幽霊(ゴースト)たちだ。
彼らは商品を運んだり、店番をしてくれたりと、プレイヤーの経営をサポートしてくれる。
前作の「出荷箱に入れて終わり」というシステムとは異なり、客が店に入ってきて、商品を手に取り、購入していく様子を直接眺めることができる。
内装をカスタマイズし、評判を高め、世界一のチョコレート店を目指す経営シムとしての奥深さも健在だ。

4. 変わらない「ConcernedApe」の魔法
長い開発期間を経て、プラットフォームや細かな仕様は変わるかもしれない。
しかし、変わらないものがある。それは、ConcernedApe氏特有の「手触りの良さ」と「ピクセルアートの美しさ」だ。
キャラクターの表情、風に揺れる草木、美味しそうなアイテムのアイコン。
スクリーンショット一枚を見ただけで「あ、これは絶対に面白いやつだ」と確信させる魔法が、本作にも間違いなく掛かっている。
また、BGMも氏が作曲しており、前作同様、聴くだけでその世界に没入できる名曲揃いになることは間違いないだろう。

基本情報
| タイトル | Haunted Chocolatier |
| ジャンル | RPG / シミュレーション |
| 開発 | ConcernedApe |
| リリース日 | 未定 |
| プラットフォーム | PC, 主要コンソール(次世代機含むと予想) |
| プレイ人数 | 1人 |
▶ [公式サイト]
まとめ
畑仕事用のクワを置き、カカオを混ぜるための泡立て器(と、モンスターを殴るための武器)を手に取る時が近づいている。
『Stardew Valley』のアップデート作業が完了した今、開発は佳境に入っているはずだ。
発売日はまだ明かされていないが、彼が「自分が満足するまでリリースしない」主義であることは、歴史が証明している。
この長い沈黙こそが、クオリティの保証書なのだ。
準備はいいか? 次の人生を溶かす準備は。
(文:Indiebase編集部)
